事務局メンバーによる、OpenID関連のあれやこれや
学術研究に参加しているのが誰なのか、そしてその人と機関との結び付きが現在も有効なのかについて、機関はどのようにして確信を持てるのでしょうか。オーストラリアには現在、この問いに答えるための全国共通のベースラインがありません。
これは、Australian Digital Trustコミュニティグループ(ADT CG)が回答の中で取り上げた主要な課題の1つです。この回答は、Higher Education Standards Committee(HESC)の研究セキュリティに関する意見募集に対して提出されたものです。
OpenID Foundationの下で活動するADT CGは、研究セキュリティと開放性は両立し得ると主張しています。回答では、正当な共同研究を妨げることなく、オープン標準によって研究セキュリティを強化できることを示したうえで、HESCに対して次の分野に注力するよう求めています。
ADT CGは、オーストラリアのデジタルアイデンティティおよびトラストのエコシステムに携わる専門家のための中立的なプラットフォームを提供しています。その目的は、相互運用可能で標準に基づくデジタルトラストサービスの認知度を高め、その普及を推進することです。HESCへの回答は、こうした活動の一例です。オープン標準が重要となる分野において、ADT CGが国の政策形成に貢献していることを示しています。
今回の提出物は、HESCに対して既存の能力を活用するよう推奨しています。実装者は、OpenID Foundationが提供する無料のオープンソースの適合性認定テストを使って、すでに自らの導入環境をテストできます。今後HESCが適合性評価制度を設ける場合には、OpenID Foundationの自己認定による認定プログラムとアクレディテーションプログラムを活用できます。
Australian Access Federation LtdのHead of Trust & Identity Strategy and Futuresであり、ADT CGの共同議長でもあるJohn Scullen氏は、次のように述べています。「OpenIDの標準は、オーストラリアやその他の国々において、研究の安全を確保するうえで今後ますます大きな役割を果たすと考えられます。オーストラリアの研究コミュニティには、これらのオープン標準と、エコシステムを支援するためにすでに提供されている適合性評価サービスを活用することを推奨します。」
OpenIDの標準は、研究・教育分野ですでに支持を広げています。GÉANTは、世界中の1万を超える研究機関を代表する80の研究・教育フェデレーションと連携しており、最近OpenID ConnectとOpenID Federationを採用しました。これらの標準は、SAMLからの移行を支え、研究・教育インフラの将来への備えに役立ちます。
世界各地の政府も、OpenID for Verifiable Credentialsを採用しつつあります。カリフォルニア州とインドではすでに運用されており、欧州ではeIDAS 2.0の下で開発が進められているほか、スイスや西バルカン諸国などでも採用が決まっています。
ADT CGの提出物の全文はこちらからご覧いただけます。