OpenID ファウンデーション・ジャパン

参加者募集:OpenID標準によるMCPベースのAIエージェントセキュリティの実証

By stafft | 2026年08月22日

異なるベンダーのMCPクライアント、ゲートウェイ、サーバーが、企業内および企業間でAIエージェントを共同で保護できることを証明する。

OpenID FoundationのArtificial Intelligence Identity Managementコミュニティグループ(AIIM CG)は、Model Context Protocol(MCP)のフローがオープンID標準によって保護できることを示す相互運用性イベントを実施します。このイベントはラスベガスで開催されるGartner Identity & Access Management Summit 2026で行われ、AIIM CGは実装者に参加を呼びかけています。

MCPは、AIエージェントを企業内のツール、サービス、データに接続するための手段として急速に採用が進んでいます。エージェントが人や組織に代わって行動し始めるにつれ、最も重要となる3つの問いが浮かび上がります。すなわち、「このエージェントは誰なのか」「何を行うことが許可されているのか」「それは組織の垣根を越えても変わらず適用されるのか」という点です。

OpenID 標準は、人やワークロードについて、これらに類する問いへの答えをすでに提供しています。Gartnerでの相互運用性イベントでは、これらの標準がMCPにも適用できること、そして標準が適用された際に異なるベンダーの実装同士が連携して機能することを示します。

何を証明するのか

このイベントでは、コアのMCP仕様、MCP拡張機能、あるいはその他の標準を用いて、企業内および企業間でMCPフローを保護するためにID基盤の制御をどのように適用できるかを実証します。

重要なのは相互運用性です。これらの標準が正しく実装されていれば、組織は自らのMCPクライアント、ゲートウェイ、サーバーを自由に選択でき、どの製品を選んでもセキュリティ特性が保たれることが期待できます。

対象となるユースケースと標準

テストは以下の2つのシナリオに焦点を当てます。

  • エージェントガバナンス - 認可されたエージェントのみが企業リソースにアクセスできるようにすること。
  • 組織間でのID保証 - ある組織のエージェントが別の組織のMCPサーバーにアクセスできるようにすること。

参加者は以下について相互運用性をテストします。

  • OAuth 2.1 - フローの基盤となる認可フレームワーク。
  • OAuth Client ID Metadata Document(CIMD) - クライアントが事前登録なしにURLによって自身を識別できるようにするIETFドラフト標準。ここでは、どのエージェントがリクエストを行っているかを確認するために使用されます。
  • Enterprise Managed Authorization:ID-Chainingを基盤とするIdentity Assertion JWT Authorization Grantに基づく仕組みです。これにより、組織の境界を越えてIDが安全に伝達されることが保証されます。ユーザーが再ログインすることなく、組織間のMCPサーバーへのシームレスなアクセスを実現します。

フローの仕組み

MCPクライアント、認可サーバー、MCPサーバーがある状態で、以下のように進みます。

  1. MCPクライアントがCIMDを使用してOAuth 2.1アクセストークンを取得します。
  2. MCPクライアントがそのアクセストークンを使用して社内のMCPサーバーにアクセスします。
  3. MCPクライアントがEMAトークン交換を行い、ID-JAGを取得します。
  4. MCPクライアントが、サードパーティ企業のOAuth ASとID-JAGを交換し、その企業内のMCPサーバーで有効なOAuth 2.1アクセストークンを取得します。
  5. MCPクライアントは、取得したOAuthトークンを使用して、同一企業内または当該サードパーティ企業内のMCPサーバーと通信します。

詳細なテスト計画はこちらを参照してください。

テストへの参加方法

参加者は、MCPクライアント、OpenID Provider、OAuth認可サーバー、MCPゲートウェイ、MCPサーバーのうち少なくとも1つの役割を担います。そして、補完的な役割を持つ他の参加者との間で、少なくとも1つのインタラクションをテストしなければなりません。例えば、CIMDについてクライアントが認可サーバーに対してテストを行う、といった形です。

各参加者は、どの標準を何社のパートナーとテストしたかを記録した独自の相互運用性マトリクスを保持します。結果は提出前に双方が合意し、AIIM CGがこれらを取りまとめて公開結果とします。これにより、何が何と相互運用できたかについての明確かつ実証的な記録が残ります。

参加方法

参加を決める前に詳しく知りたい関係者は、AIIM CGの週次インフォメーションコールへの参加が推奨されます。参加するにはこの会議をカレンダーに追加してください。

参加者は、2026年8月10日(太平洋時間)の終わりまでにコミットする必要があります。参加は誰でも無料で可能です。参加を希望する場合は、OpenID AIIM CG共同議長のAtul Tulshibagwale(atul.tulshibagwale@crowdstrike.com)にメールで連絡してください。

その後、AIIM CGは参加者を支援するための週次コールを開催し、参加者が質問できるようにしたり、他の参加者との相互運用性テストの日程を調整したりします。

10月16日までに、参加者は少なくとも1つのユースケースについて、パートナーとの少なくとも1回の成功したテストを示せるようにする必要があります。12月のGartner IAM Summitまで、マトリクスに相互運用性のユースケースを追加し続けることが推奨されています。

結果は、Gartner IAM Summitにおいて、OpenID FoundationのAtul Tulshibagwaleと、GartnerのErik Wahlströmによって発表される予定です。成功した参加者のうち限られた数には、自社の実装をデモンストレーションする機会も提供されます。AIIM CGは、コミット期限までにデモ枠の優先順位付けの方法についてガイダンスを公開します。

MCPのコアメンテナーであるPaul Carleton氏は次のように述べています。「企業規模でエージェントを展開する者は誰でも、このイベントがテストしている課題、すなわちエージェントガバナンスと、組織の境界を越えても維持されるIDという課題に直面します。CIMDやID-JAGのような標準が連携して機能することを、エコシステム全体からの実装が証明するのを楽しみにしています。」

OpenID AIIM CG共同議長であり、CrowdStrikeのContinuous Identity Strategy担当シニアディレクターであるAtul Tulshibagwale氏は次のように述べています。「エージェントガバナンス、組織間のID保証、そしてシームレスなアクセスは、企業がMCPベースのAIエージェントを展開する中で取り組んでいる重要な課題です。この相互運用性イベントは、Gartner IAM Summitの参加者が、複数の実装者によるその実践を目の当たりにできる素晴らしい場を提供します。」

GartnerのErik Wahlström氏(IAM担当VPアナリスト)は次のように述べています。「業界は、AIエージェント向けのIAM標準を定義する上で大きく前進しました。今こそ、それが機能することを証明する時です。この取り組みは実装間の相互運用性を検証し、IAMエコシステム全体での展開を加速させる助けとなります。私たちは、コミュニティがこの重要な取り組みに関わり、これらの標準が試される場を提供できることを嬉しく思います。」

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