事務局メンバーによる、OpenID関連のあれやこれや
OpenID Foundationは、2025年に欧州委員会が主催した「EUDI Wallets Launchpad 2025」という先日開催されたイベントに招待され登壇しました。このイベントは2025年12月10日〜12日に、ベルギーのブリュッセルで開催されました。
「EUDI Wallets Launchpad 2025」は、欧州連合(EU)全体でデジタルアイデンティティの実装を進めるうえで重要な節目となります。
EUDIW(EUデジタルIDウォレット)コミュニティにとって初となる複数日開催のテストイベントとして、この招待制の集まりは「EUDIウォレット実装者コミュニティ」を確立し、すべてのEU加盟国でウォレットの採用を加速させることを目的に設計されました。
欧州全体で技術チーム、政策目標、ユーザー体験を整合させるには、調整と信頼が必要です。これこそがLaunchpadの目標であり、実装者が一堂に会し、テストし、学び、次のステップを修正することを目指しました。この協調的なアプローチは、国境を越えた相互運用性を確保し、欧州のための統一されたデジタルIDフレームワークを構築するために不可欠です。イベントの様子を収めた写真は、こちらでご覧いただけます。
OpenID Foundationは2つの講演に参加しました。1つ目は事務局長のGail Hodgesによる「Outlook of Wallet Technical Specifications(ウォレット技術仕様の展望)」で、EUによって選定されたOIDF仕様の進捗状況や、EUDIウォレットを支える技術仕様の整合に向けた欧州委員会およびISO、ETSIといった国際標準化団体との連携について最新情報を発表しました。
以下の図表は、EUDIWに選定され必須となっている仕様、それらがETSIの仕様プロファイルにどうマッピングされるか、そして現在「Digital Credentials Protocols(DCP)ワーキンググループ」と認定チームによって進行中のテストケース、オープンソーステスト、仕様バージョン1.1の作業を要約したものです。
2つ目のセッションでは、技術ディレクターのMark Haineが「ウォレット適合性テスト計画」について発表しました。ここではEUDIウォレット向けの機能適合性テストを紹介し、EUDIWコミュニティを支援するためにOIDFが進めている適合性関連の成果物の概要を説明しました。これらの成果物には、テストツールの改善、新しいテストの追加、そしてテスト要件の定義と公開に関するガバナンスプロセスの強化が含まれます。
イベント期間中、Gail氏はEUDIWコミュニティを支援するため、OpenID Foundationのウェブサイト上に新設された専用の「EUDIWリソースハブ」を発表しました。このページは現在公開されており、実装者はEUDIWコミュニティにとって有用な必須仕様やツールに即座にアクセスすることができます。
EUDIウォレットの展開に取り組む実装者は、これらのリソースを活用し、実装を進める中で技術サポートやガイダンスを得るためにOpenID Foundationと連携することが推奨されます。またOIDFは、エコシステムをさらに強化するために2026年初頭に開始されるいくつかのイニシアチブ(自己認定、相互運用性イベント、正式な認定プログラムなど)についても概説しました。